外壁塗装の耐用年数は?目安と長持ちさせるための秘訣をご紹介
家の外観を美しく保ち、建物自体を保護する上で、外壁塗装は非常に重要な役割を果たしています。しかし、多くの方が「いつ外壁塗装をすべきか」「どの塗料を使うべきか」というお悩みを抱えています。この記事では、外壁塗装の耐用年数について詳しく解説し、適切なタイミングで塗り替えを行うための情報をお届けします。
この記事の監修者
大手ハウスメーカーで200棟以上の住宅建設に携わったのち、ツクリンク株式会社でGoyooの立ち上げに従事。
細やかなサポートでお客様にご安心いただけるようにつとめています。
保有資格は「二級建築士」「雨漏り診断士」「外壁診断士」「外装劣化診断士」「既存住宅状況調査技術者」「増改築相談員」「一般建築物石綿含有建材調査者」
そもそもなぜ外壁塗装は劣化するのか
外壁塗装が劣化する主な原因は以下の通りです。
- 紫外線: 最も大きな要因です。太陽光に含まれる紫外線が塗膜を劣化させます。
- 土埃: 空気中の微細な粒子が付着し、塗膜を傷つけます。
- 車の排気ガス: 化学物質を含む排気ガスが塗膜を劣化させます。
これらの要因により、外壁の塗膜が徐々に劣化していきます。人間の服で例えると、着続けているうちに服がボロボロになるのと同じです。そして、人間が古くなった服を新しいものに替えるように、建物も定期的に外壁塗装を行う必要があるのです。
耐用年数の定義
外壁塗装の「耐用年数」とは、塗装が適切な保護機能を維持できる期間のことを指します。この期間を過ぎると、塗膜の劣化が進み、建物の保護機能が低下し始めます。
耐用年数の目安
現在主に使用されている外壁塗料の種類と、その耐用年数の目安は以下の通りです。
1. フッ素塗料
- 比較的新しい塗料です。
- 耐用年数はシリコン塗料と比較して約5年長くなり、10~15年程度が目安です。
- その分、価格も高くなります。
- 遮熱機能付きのものもあります。
2. シリコン塗料
- 現在よく使われている塗料です。
- 耐用年数は10年程度となります。
- 以前使われていたウレタン塗料と同程度の価格で施工できるようになり、人気となっています。
- 性能も良好です。
- 遮熱機能付きのものもあります。
選択の際は、予算と希望する耐用年数を考慮して決めましょう。例えば、築30〜40年経過した建物では、10年程度の耐用年数で比較的安価なシリコン塗料を選ぶケースが多いです。
3.無機塗料
- 現在最も高価な塗料です。
- 耐用年数は20年程度と言われています。
- 劣化や汚れに強い塗料です。
- カビや苔が発生しにくく、セルフクリーニング機能もあります。
過去に使用されていた塗料
以下の塗料は、かつてよく使用されていましたが、現在はあまり一般的ではありません。
- アクリル塗料
- ウレタン塗料
- ピュアアクリル塗料
- 光触媒塗料
外壁塗装を長持ちさせるためには
1. 定期的な清掃
高圧洗浄などを行い、外壁を定期的に清掃することで、塗膜の劣化を遅らせることができます。
2. 持ちにくい環境への対策
以下のような環境では、外壁塗装の劣化が早まる傾向があります:
- 太陽光の当たり方: 東、南、西面は日光が当たりやすく、劣化しやすい傾向があります。
- 交通量の多い道路に面している: 車の排気ガスに接触する時間、量が増えるため、劣化しやすい傾向があります。
- 湿気が溜まりやすい場所: 山や林に近い場所では湿気が多く、苔が生えやすくなります。
- 海の近く: 塩害により塗膜が劣化しやすくなります。
これらの環境では、より頻繁なメンテナンスや耐久性の高い塗料の選択が必要になる場合があります。
外壁塗装が必要なタイミング
以下の状況が出てきましたら、外壁塗装が必要なサインです。
- 壁の汚れが気になる まずは壁の汚れが気になり始めたタイミングです。単に見た目の問題だけではなく、汚れの中にはカビの胞子が含まれていることも。そのまま放置すると、壁の中までカビが広がってしまう可能性があります。
- チョーキング(壁を触ると白い粉が付く)が出てきた これは塗膜が劣化している証拠。このまま放っておくと、壁の防水性能が低下し、壁材自体に水分が含まれてしまいます。水分の浸透と、乾燥が繰り返されることで、乾燥収縮が進み、次第に壁材がもろくなり、割れや欠け、クラックなどが発生します。クラック補修など余計な下地調整料が増えるてしまいます。
- シーリング(窓やドアの周りのゴム)がやせてきた シーリングは壁と壁、壁と窓などの隙間を埋める大切な役割があります。劣化してやせてしまうと、そこから雨水が侵入。雨漏りの原因となります。
外壁塗装が必要なタイミングについては、別途詳細な記事をご用意しています。こちらもぜひご参照ください。
まとめ
外壁塗装の耐用年数は、使用する塗料の種類や環境条件によって大きく異なります。一般的に、フッ素塗料やシリコン塗料が主流となっており、10〜15年程度の耐用年数が期待できます。
適切なタイミングで外壁塗装を行うことで、建物の美観を保ち、構造体を保護することができます。定期的なメンテナンスと環境に応じた対策を行うことで、外壁塗装をより長持ちさせることができるでしょう。
専門家に相談しながら、あなたの家に最適な外壁塗装のプランを立てることをおすすめします。
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