屋根修理の訪問販売に要注意!契約するリスクと対処法をプロが解説
屋根
公開日:2024-07-30
更新日:2024-08-26
私たちの家を守る重要な要素である屋根。その修理や維持管理は住宅の寿命を左右する大切な工事です。しかし、突然訪れる屋根修理の訪問販売には、思わぬ落とし穴が潜んでいます。
信頼できる業者を選ぶのは簡単ではありません。特に、予期せぬ訪問販売には大きなリスクが伴います。このリスクを正しく理解せずに安易に契約してしまうと、高額な請求を受けたり、最悪の場合は詐欺被害に遭う可能性もあるのです。
本記事では、屋根修理の訪問販売に潜むリスクと、その対処法について詳しく解説します。あなたの大切な住まいを守るために、ぜひ最後までお読みください。
この記事の監修者
大手ハウスメーカーで200棟以上の住宅建設に携わったのち、ツクリンク株式会社でGoyooの立ち上げに従事。
細やかなサポートでお客様にご安心いただけるようにつとめています。
保有資格は「二級建築士」「雨漏り診断士」「外壁診断士」「外装劣化診断士」「既存住宅状況調査技術者」「増改築相談員」「一般建築物石綿含有建材調査者」
訪問販売の実態
屋根修理の訪問販売は、業者が突然自宅を訪れて工事を勧誘する手法です。一見親切そうに見えるこの営業方法ですが、実は様々な問題をはらんでいます。
よくある口実:
- 「近くで工事をしていたら、お宅の屋根の一部が浮いているのが見えました」
- 「ご挨拶に伺いました。ついでにお宅の屋根を見させていただいたところ、修理が必要そうです」
- 「たまたま通りかかったのですが、お宅の屋根が壊れているようです。今なら安く直せます」
これらの声掛けは、悪徳業者がよく使う手口です。さらに危険なのは、屋根に上がろうとする業者です。屋根に登り、簡易的な補修(単にテープを貼るだけなど)を行って高額な請求をしたり、その場での契約を迫ってくる場合があります。
訪問販売のリスク
詐欺被害の可能性
訪問販売による屋根修理の詐欺事件は後を絶ちません。実際に逮捕された事例も報告されています。
典型的な詐欺の手口:
- 勧誘目的を明示せずに訪問する(特定商取引法違反)
- 実際には問題のない屋根を「壊れている」と偽って不安をあおる
- 高額な修理費用を請求する
- 保険金詐欺に加担させようとする
(1)勧誘目的不明示(法第3条) 消費者宅を訪問した際、「前のアパートの工事で車を停めるので挨拶に来ました」などと告げるのみで、その勧誘に先立って、住宅リフォーム工事等の役務提供契約の締結について勧誘する目的である旨を明らかにしていなかった。
(2)不実告知(法第6条第1項第6号) 契約の締結について勧誘をするに際し、「屋根の一部が壊れていました。固定してある釘が抜けている。中の木が見えていて、このままだと中の木が腐って大変なことになりますよ」などと、消費者が契約の締結を必要とする事情に関することについて、不実のこと(事実と異なること)を告げていた。
行政からの注意喚起
各地の自治体も、屋根修理の訪問販売に関する注意喚起を行っています。
よくある手口:
- 突然の訪問で、断りにくい話術で近づく
- 点検後、写真や動画を見せながら不安をあおる
- その場での契約を迫り、「特別価格」「限定オファー」などと言って焦らせる
- 近隣で工事をしているという嘘の情報を使って信頼を得ようとする
1 突然訪問してきて、消費者が断りにくい内容のトークで近づいてきます。
「近くで工事をしている者です」「工事のあいさつにきました」
「お宅の瓦がずれている(浮いている)ようなので、無料で点検してあげます」など
2 点検後、画像を見せながら、消費者の不安をあおり、言葉巧みに工事を勧めてきます。
「このままだと雨漏りしますよ」「すぐに工事しないと大変なことになりますよ」など
3 お得感を強調しながら、その場での契約を迫ってきます。
「この場で契約していただければ特別にお安くします」「保険を使えばお金はかかりませんよ」など
割高な修理費用
たとえ実際に修理をしてくれたとしても、訪問販売の場合は相場よりもかなり高額になることが多いです。中には通常価格の2〜3倍以上の請求をするケースも報告されています。
そのため、比較検討の時間を与えず、その場での契約を急がせる傾向があります。「今日だけの特別価格」「材料の在庫がわずか」などと言って、即決を迫ってくるのが特徴です。
被害を防ぐための注意点
訪問販売による被害を防ぐため、以下の点に注意しましょう。
- 業者を安易に屋根に上げない
- 点検と称して勝手に屋根に上がることは違法行為です。
- 業者がわざと屋根を傷つけるなどの行為をすることもあります。
- 親切そうな態度に惑わされない
- プロの営業マンは、好感を持たせる話術に長けています。
- 名刺をもらい、会社の情報をしっかり確認する
- 住所、電話番号、会社名を必ず把握し、後で調べましょう。
- 手書きの見積書は要注意
- 正規の業者は、詳細な印刷された見積書を提示します。
- その場での契約は絶対に避ける
- 「考える時間が欲しい」と伝え、即決は避けましょう。
- 遠目では屋根の状態は分からないことを理解する
- 地上から屋根の詳細な状態を判断することは困難です。
- また、近隣で工事をしているという話も、よっぽど隣のお宅で工事をしている場合でないと発見することはできません。
- 提示された写真や動画が本当に自宅のものか確認する
- 一部のみ写っている写真など、他の家の写真を使って説明するケースもあります。
- 必ず複数の業者に見積もりを依頼する
- 最低でも3社以上の見積もりを比較検討しましょう。
もし訪問販売で契約してしまった場合は?
万が一、訪問販売で屋根修理の契約をしてしまった場合、すぐに行動を起こすことが重要です。
- クーリングオフ制度の活用
- 契約書面を受け取ってから8日以内であれば、無条件で契約を解除できます。
- 書面で通知する必要があります。内容証明郵便の利用がおすすめです。
- 消費生活センターへの相談
- 専門家のアドバイスを受けられます。早めの相談が解決への近道です。
- 警察への相談
- 明らかな詐欺や脅迫があった場合は、躊躇せず警察に相談しましょう。
- 弁護士への相談
- 高額な被害の場合や、業者との交渉が難しい場合は、法的な対応を検討しましょう。
プロがトータルサポートするGoyooの取り組み
私達Goyoo(ゴヨー)では、お客様にこのようなリスクを回避していただくため、以下のような取り組みを行っています。
1.加盟店の厳格な審査
Goyooが紹介する業者はすべて、厳格な審査を通った業者です。
経営状況や登記簿謄本の確認など施工の腕だけではなく、会社として信頼がおけるかもプロの目で審査を行っています。
2.専門知識を持つプロによる第三者チェック
また、信頼のおける業者の紹介だけではなく、
「現地調査への同行」および、「施工保証の確認」を無料で行っております。
現地調査へ同行することで、お客様へのご対応内容や、お客様のご要望を叶える施工内容になっているかを第三者目線でチェックをしています。
適切なご案内をしていないと私達が判断した場合には、業者に直接改善を促すこともあります。
また、非常に重要な施工保証の確認もプロの目でチェックをします。
業者からお客様に直接ご説明をした場合にも、お客様と業者の間には知識の差がどうしても生まれます。
その知識の差でお客様が不利にならないためにも私達Goyooが第三者としてチェックをしています。
Goyooのサービスについて
私たち「Goyoo(ゴヨー)」は、建築士や外壁診断士などの有資格者があなたの外壁塗装を無料で全工程フルサポートするサービスを提供しています。業者の選定から、業者との日程調整、見積りの比較検討、施工中の立会い、施工後のフォローまで、トータルで支援いたします。
「業者の紹介」のみならず、「現地調査への同行」および、「施工保証の確認」、「他社との見積もり比較」などを無料で実施しているサービスは他にはありません。
お客様が安心して外壁塗装をするためにプロとしてサポートをいたしますので、お気軽にご利用ください。
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