【2024年最新】屋根修理・メンテナンスの費用は?思わぬ被害のリスクとあわせて解説します
屋根
公開日:2024-06-11
更新日:2024-08-26
日頃目にする機会が少ない屋根ですが、住まいの命綱ともいうべき重要な役割を担っています。屋根は風雨から建物を守り、快適な生活環境を確保してくれます。しかし、年月の経過とともに必ず劣化が進行します。ひび割れや剥がれ、錆びなどに気づかないうちに、大きなトラブルに見舞われる可能性があります。
「天井から水が落ちてくる」「瓦が飛んで危ない」そんな深刻な事態になる前に、適切なタイミングで修理や改修を行うことが不可欠なのです。
屋根の劣化は目に付きにくいため、放置されがちですが、それが最大のリスクにもなります。部分補修で済む軽微な損傷でも、手を打たずに長期間放置していると、大規模な修繕が必要になる事態に発展する可能性があるのです。
一方で、早期発見・早期対応であれば、簡易的な部分補修で済むケースが多数あります。定期的な屋根点検を実施し、早期に不具合を発見することが何より重要なのです。
本記事では、屋根の劣化サインと修理のタイミング、修理費用の相場、業者選びのポイントを解説します。適切な時期に適切な対策を取ることで、思わぬ被害やコストの増大を最小限に抑えられます。
この記事の監修者
大手ハウスメーカーで200棟以上の住宅建設に携わったのち、ツクリンク株式会社でGoyooの立ち上げに従事。
細やかなサポートでお客様にご安心いただけるようにつとめています。
保有資格は「二級建築士」「雨漏り診断士」「外壁診断士」「外装劣化診断士」「既存住宅状況調査技術者」「増改築相談員」「一般建築物石綿含有建材調査者」
1. 屋根修理のタイミング
屋根の修理が必要なタイミングはさまざまですが、大きく分けると以下のようなケースがあります。
ハウスメーカーによる10年点検
ハウスメーカーで実施している10年点検。その点検時にハウスメーカーから劣化箇所を指摘され、初めて屋根の劣化に気づくケースがあります。しかし、見積り価格が相場より高く算出されることもあるため、相見積もりを実施することが重要です。
外壁の修繕時
屋根はなかなか目視することができませんが、外壁の汚れが目立ってくるタイミングは屋根もメンテナンスをするタイミングであることが多いです。
外壁の修繕の見積もり時に、「屋根もそろそろメンテナンスしたほうがいい」と業者から提案されることもあります。この際、外壁と屋根の修繕を同時に行うと2つのメリットがあります。
1.足場が必要な場合、別々に行うと2回分の足場代(合計40万円前後)がかかります。同時施工なら足場代が1回分で済みます。
2.塗料の種類や耐用年数を合わせれば、次回のメンテナンスサイクルを揃えやすくなります。
訪問販売
屋根修理業者から突然訪問を受け、屋根の劣化を指摘され、修理を勧められるケースもあります。ただし、この際の見積もりは割高なケースがあります。その場で契約せず、必ず複数業者から見積もりを取ることで相場を確認することが賢明です。
※万が一契約した場合でも、クーリングオフが可能なため、8日以内にキャンセルすることができます
ひび割れや錆を発見した場合
屋根の劣化は「紫外線や温度上昇による劣化」、「雨水の吹込み、内部結露」、「砂ぼこり、排ガスによる汚れ」、「カビ、藻による劣化」などによって発生します。
屋根材の劣化(「ひび割れ」、「欠け」、「錆び」、「カビ、藻などの汚れ」、「塗装がくすんで見えたり、汚れている」、「屋根材の浮き」)が見られた場合は修理が必要なサインです。これらは雨漏りの原因になり、内部被害に繋がる危険があります。目視で異常に気づいたら、速やかに専門家に相談しましょう。
いずれのケースでも、見積もりを複数業者から取ることが重要です。中には高額な修理を勧める業者もいますので、適正価格は慎重に見極める必要があります。特に訪問販売の場合は要注意です。地元の実績ある業者や、信頼できる専門の紹介サイトなどを上手に活用しましょう。
2. 屋根修理の費用
屋根の修理、メンテナンス費用は工法によって大きく変わります。
部分補修の費用相場
数万円程度
部分的な補修で済めば、費用を抑えられるメリットがあります。ただし、ひび割れが大きかったり箇所が多数に及ぶ場合は、部分補修では直せず、葺き替えやカバー工事と言った大規模な修繕が必要になります。
全面葺き替えの費用相場
160万円〜250万円程度
老朽化が進行し、屋根を全面的に張り替える必要がある場合、この費用相場となります。屋根材の種類や施工面積によって変動します。
カバー工事の費用相場
120万円〜160万円程度
全面葺き替えと比べてコストを抑えられるのがカバー工事です。アスベストを含有している屋根材などの場合、高額な解体費用が発生するため、カバー工事を勧められるケースが多いです。
塗装の費用相場
80万円〜130万円程度
屋根の劣化が著しくない場合、再塗装を行うことで防水性を確保し、屋根の寿命を延ばすことができます。材質によっては、塗料の選定を間違えると問題が発生することがあります。適切な劣化状態の確認と、使用されている屋根材の特定が重要です。そのためには信頼できる塗装専門業者に見積りを依頼することが大切になってきます。
このように屋根の修繕・改修費用は、部分的な補修なら比較的安価ですが、全面的な工事となると高額になります。適切なタイミングで対応することが大切です。まずは複数の業者に見積もりを取り、工事の必要性と費用対効果を総合的に検討する必要があります。
3. 適切なタイミングでの対応が大切な理由
内部被害のリスクと拡大
屋根の劣化や損傷を見逃したり放置をすると、雨漏りが発生する恐れがあります。雨水が内部に浸入すれば、天井や壁の痛みはもちろん、カビの発生や木材の腐朽など、深刻な内部被害が生じます。一旦雨漏りが起これば、その都度修理費用がかさみ、被害が拡大するリスクが高まります。 また、瓦屋根の場合は、損傷した瓦が飛散して外部にも危害を及ぼすおそれがあります。人や近隣の建物、通行車両に瓦が当たれば大変です。近隣トラブルにもつながりかねません。
そのため、適切なタイミングでの屋根修理が極めて重要です。定期的な屋根点検を実施し、初期段階の劣化サインを見逃さないことが賢明です。築10年を超えている住宅にお住まいの場合は年に1回程度の点検を推奨しており、無料で点検を行うサービスもあります。当社でも、定期点検をお客様に無償で提供しております。
初期劣化に気づいたら、すぐに業者に相談し、適切な方法で修理を行うことをおすすめします。被害が深刻化する前に、コストを抑えた対策が可能となります。
4. 業者の選び方
屋根修理は高額な出費になるため、業者選びは慎重に行う必要があります。
4-1. 複数社から見積もりを取る
最初のポイントは、複数社から見積もりを取ることです。理想は3社以上です。各業者で見積額にばらつきがあり、最安値と最高値を比較すると、時に2倍近い開きがある場合もあります。相見積もりを行えば、適正な価格感を掴めます。
4-2.業者の実績と信頼性をチェック
次に、業者の実績と信頼性をチェックしましょう。Webサイトで施工事例を確認し、高品質な仕上がりが期待できるかどうかを判断します。
見積もり前の調査で業者の方と会う際には、挨拶や名刺交換の有無を確認し、信頼できそうな会社かを判断しましょう。また、アフターサービスや保証制度の有無についても、必ず確認しましょう。
4-3. 補償やアフターサポートの有無をチェック
リフォーム施工中はトラブルが付き物です。例えば作業中に破損した場合の補償が充実している業者だと安心ができます。
また、業者によっては、修理後1ヶ月を経過した時点で無償点検を実施するなど、アフターサポートに手厚いところもあります。思わぬトラブルを招かないためにもしっかりとチェックしましょう。
このように、費用面だけでなく実績、アフターサービスなど総合的に業者を見極める必要があります。費用が安くても対応品質の低い業者に頼んでしまうと、せっかくの屋根修理が失敗に終わってしまうおそれもあります。一番大切なのは、信頼できる業者を探して依頼することです。
5. まとめ
屋根の修理やメンテナンスは住宅の資産価値を守り、大規模な修繕費用を防ぐために欠かせない作業です。適切なタイミングで実施することが重要です。費用面では、お客様の状況に応じた修理の工法によって大きく変動します。
業者選びに当たっては、価格以外にも、実績や信頼性、アフターサービスなどを総合的に検討する必要があります。少なくとも3社以上から見積もりを取り、内容や価格を比較検討することをおすすめします。
事前の準備を怠らず、確かな業者に外壁塗装を依頼して納得できる外壁塗装をしましょう。
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